​二階堂 明弘

地から滲み出る赤褐色をところどころ覆う黒と、轆轤目や削り跡がわずかに生み出す凹凸に宿る鈍い光沢と影が、漆表現の世界にも似た上質さを持ち、鋭敏なアウトラインは薄作りな轆轤により更に強調され、凛とした緊張感を纏う。手取りは軽妙だが決して重厚な存在感は失わず、使うほどなじむ手触りと増す艶は、共に時を経る喜びをもたらす。